どんなお仕事?
「猿島」「第二海堡」「浦賀ドック」などをめぐるツアーで、訪れる観光客の皆さんに向けてガイドを行います。分かりやすさはもちろん、ホスピタリティを重視するのが特徴。時にエンタメ要素を入れながら、お客さんにとっておきの体験を提供するサポートをしていただきます。充実の研修があるので、未経験の方でも大丈夫。ゆくゆくは人気の「YOKOSUKA軍港めぐり」の案内人を担当するかも!
クーパー沙耶子

クーパー沙耶子

クーパー 沙耶子COOPER SAYAKO

英語教師から横須賀の魅力を伝えるガイドへ転身
「もう少し島にいようかな」と言われるのが嬉しい!

「無人島・猿島」に加え、第二海堡、浦賀レンガドック、千代ケ崎砲台、貝山緑地など、多彩なエリアをガイドしているクーパーさん。2023年3月からは、ついに「YOKOSUKA軍港めぐり」の案内人としてデビューしました。まさにマルチに活躍する彼女がガイドを志したキッカケ、そして人気を集める秘けつなどを語っていただきました!

太陽君へ一言エールを!
猿島のPVとっても素敵でした。素敵な才能に溢れてる方だと思っています。これからも頑張ってください、あとたまに英語思い出してくださいね!
英会話教師から横須賀の魅力を伝えるガイドに

英会話教師から横須賀の魅力を伝えるガイドに

ガイドになるきっかけは?
前職では英会話学校で英語の教師をしていました。自分の中で解釈して、それをみんなに分かりやすくかみくだいて「大変に聞こえるけど、実はこれすごい面白いんだよ!」と伝えるという意味では、英語教師もガイドも自分にとっては同じ仕事だと感じています。「猿島探検ツアー」では、お子さんやカップルの方とかに気軽に参加してもらって「猿島って結構面白かったんだ」と思ってもらいたいですし、あまり興味がなく参加する方には「難しいことも、こういう風に考えてみると面白いですよ!」と考えてガイドします。ただお客さんに情報を伝えるだけでなく、情報を整理して並べ替えてあげると、一気に頭に入りやすくなる。これには英語教師の時の経験が活きているかもしれませんね。
歴史にはさまざまなドラマが詰まっている!

歴史にはさまざまなドラマが詰まっている!

ガイドを始めてみてどうだった?
この仕事を始めた当初は本当に数字が苦手で、何年に何があって、といった部分を間違えて、上司からもお客さんからも指摘されたことがありました。もちろんガイドとして数字は間違えちゃいけませんが、それにはさまざまなドラマが詰まっているんだと気づいてからは、より歴史が好きになりました。なので、この仕事を始めてから、趣味が変わりましたね。2カ月に1回くらいは旅行に行くようになりました。時には広島県の呉や、瀬戸内海の由良(ゆら)要塞に行ったことも。現地でガイドツアーに参加したりすると、いろいろな工夫が見えて本当に勉強になりますね。
参加者の興味に合わせながらも時間通りに終えるワザ

参加者の興味に合わせながらも時間通りに終えるワザ

ガイドをしていて難しいところは?
猿島や第二海堡(かいほう)でガイドする時には、やはり時間の管理が大切ですね。例えば同じツアーで3つのグループが出発すれば、みんな同じタイミングで戻って来ないといけません。「あっちのグループは長く見られて得じゃないか」となってしまってはいけませんからね。なので、他のグループのガイドとアイコンタクトを取りながら進めています。あと、ガイド中は常に話しながら20人くらいのお客さんの様子を見ていないといけません。「こちらのお客さんはもう少し見たいんだな」とか「もう飽きていて先行っちゃってるな」とか全体を見つつ、時間を考えて「次のところはもっと良い写真が撮れるので、行きましょうか!」というふうに誘導しています。
〝次の便にしようかな〟が嬉しい一言

〝次の便にしようかな〟が嬉しい一言

猿島のガイドで印象的なことは?
「無人島・猿島探検ツアー」は30分で完結するコースもあるので、「次の船で帰れますよ」というのが売りの1つ。短時間で猿島を体験していただき、次の場所へ行きやすくなっているんですよね。でも、ツアーが終わった時に「次の便じゃなくてもいいか。(島を)ちょっと見ていこうかな?」って言ってくれる方がいると、「あぁ、良かった」って思います。島を船で出るならすぐ次の便に乗れるのに、たった1時間でも島での滞在を延ばしてくれる。なので、ツアーの後に「面白かったです!」とか「お話し上手ですね」と褒められるよりも嬉しかったりしますね。お客さんが猿島に興味を持っていただくのに、私のガイドが役に立っていたら、さらに嬉しいですね。
陸と違う「軍港めぐり案内人」も刺激的な毎日

陸と違う「軍港めぐり案内人」も刺激的な毎日

「YOKOSUKA軍港めぐり」の案内人も担当!
2023年3月から軍港めぐりの案内人もしていますが、こちらはこちらで難しい。船がどんどん進んで行くので、言葉をつなぎながら、船の動きに合わせるのが大変です。案内が早いと景色が追い付かないですし、逆に紹介が遅ければ見えない。船長が速度を調整してくれる時もあるんですけど、もちろん船の航行が優先。ちょうどいいタイミングで、ちょうどいい内容で話すのは、最初はすごく苦労しました。あとお客さんの人数が陸上ガイドよりもずっと多くて、ガイド1人に対して100人とか200人とか。なので、なるべく多くの人に興味のある内容を話すのは工夫しているつもりです。でも、何回やっても「今日は上手くいかなかったな~」という日がありますが、改善するのみ。本当にお客さんに育ててもらっていますね。
個性を活かしつつ「チーム」で魅力を伝える

個性を活かしつつ「チーム」で魅力を伝える

一人ひとりの力が試される?
ガイドは自分一人でやっている仕事ではありません。猿島や第二海堡を担当するガイドは現在16名いるのですが、チームでやっている、という意識をみんな持っています。これだけ人数がいれば、自分で勉強したこと以外の情報や疑問がたくさん出てきますから、みんなで共有して調べたり、解決したり。これは本当に貴重なことだと思います。デビュー前に丹念に研修を受けた後、個性やガイドスタイルを尊重しながら、しっかり助け合って仕事を進めていく。仲間からいつも刺激を受けていますし、本当に勉強になりますね。もちろん軍港めぐりの案内人も同じで、チームでクルーズ全体を支える、という意識をみんな持っていますよ。
毎日違う景色、違う人に出合えるのが楽しい

毎日違う景色、違う人に出合えるのが楽しい

ガイドを考えている人にメッセージを!
猿島の景色は時間によっても季節によってもどんどん変わっていくので、「今日はあの虫がいた」「今日はこれを見た」というふうに、本当に毎日飽きないんです。猿島でも第二海堡でも浦賀ドックでも天気や状況によって変わりますし、軍港めぐりでは港に停泊する船は毎日違います。もちろん臨機応変な対応が必要ですが、それも何度かやっていくうちに慣れるもの。何より、毎日違う景色、違うお客さんと接することができますから、そういうのが好きな方は絶対面白いと思うんですよね。とりわけ、猿島ではこの時期、最終便が近づくと夕暮れのマジックアワーの景色を見られるんですが、それだけでも来る価値があります。そんな毎日違う眺めが本当に面白い。四季折々、各所でそんなとっておきのガイド特権がありますよ!

取材・文 / 臼井遥比
上記の情報は取材当時のものです

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